これが2050年の航空機! 空を一望できるキャビン、立体ディスプレイが備わっていてまさに近未来的

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「50年後には、あんなことができるようになっている」と願望を込めながら未来を想像するのは楽しいもの。そして今週ロンドンで、空の旅を何十倍も楽しみにさせてくれる未来の航空機が発表され、世界中の人が胸躍らせている。

これを発表したのは航空機メーカーのAirbusで、彼らは2050年の航空機をコンセプトに今回の発表を行った。その未来の航空機には、ワクワクさせられる機能が多数搭載されており、例えば次のようなものがある。

 

・乗客の体の熱をエネルギー源とする立体ディスプレイ

・遠隔地の人と話せる会議室

・バーチャルゴルフ

・バーチャル試着室

・乗客の体にフィットするように形を変えるイス

 

そしてこの航空機の最大の目玉は、壁である。この壁は実に優れており、空を見渡すために透明になったり、温度調節を自動的に行ってくれたり、さらには壁にひびが入ると、人の肌のようにナノカプセルで自らそのひびを直すというから驚きだ。

また機体の構造は、鳥の骨格をもとにした生物工学的なものになっており、機体全体には神経回路網が張り巡らされている。これによって、乗客の情報を一括して管理でき、それぞれのニーズに応じたサービスを提供できるようになる。

今回の発表に関して、Airbusエンジニアリング副社長のチャールズ・チャンピオン氏は「私たちの調査によると、2050年のお客様は環境を気遣った統合的な旅行体験を期待されております」と話しており、2050年の航空機は排気ガスや騒音が少ない環境に優しいものになるとのこと。

ちなみに、座席は現在のファースト、ビジネス、エコノミーのように分けられるのではなく、フライト中にしたいことによって分けられていく。例えばインターアクションゾーンでは、地上にいる人との遠隔会議やバーチャルゴルフができ、活性化ゾーンではビタミンや抗酸化物が豊富に含まれた空気、アロマセラピー、指圧などでリラックスできるようになっている。

未来の空の旅を期待させてくれる今回の発表。特に透明化できる壁のおかげで、満天の星空を雲の上で見られることを考えると、2050年といわずもっと早くに完成させてくれと願ってしまう。しかし高所恐怖症の人たちにとっては、これは単なる恐怖の機能であり、完成の延期を願わずにはいられないのかもしれない。

(文=田代大一朗)

参照元:Wired.co.uk(英文),DailyMail(英文), GlobalAir.com(英文), Airlines and Destinations(英文), Youtube/AviationWeek

AviationWeek

▼エックス線でのイメージ図。尾翼はU字型になるとのこと

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▼超高性能の壁。膜のようになっており、それに触れることによって透明にしたりできる

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▼外からのイメージ図

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▼夜のキャビン

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▼見渡す限り星が広がる大パノラマ

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▼通過する山の標高を算出する様子

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▼バーチャルゴルフでリフレッシュ!

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